腰椎椎間板ヘルニアの治療法のひとつにレーザー治療があります。日帰り手術ができ、身体への負担が少ないため、人気がある手術です。
しかしレーザー治療にはメリットだけでなくデメリットも。レーザー治療を検討するなら、デメリットも把握したうえで判断しましょう。
今回は腰痛(椎間板ヘルニア)のレーザー治療についてご紹介します。
腰痛のレーザー治療はどんなときに行うの?
腰痛のレーザー治療は、主に椎間板ヘルニアに対して行われます。
ただ椎間板ヘルニアの治療では、まず保存療法(手術せずに治す方法)が選択されるのが一般的。
レーザー治療を含めた手術が検討されるのは、「保存療法では症状が改善しない」「症状が重く、日常生活に支障がある」などの場合のみです。
レーザー治療の効果
椎間板ヘルニアに対するレーザー治療(PLDD治療法)は、椎間板の中にレーザーをあてて空洞を作る手術です。
椎間板の中に空洞できると、はみ出していた部分が引っ込み、神経への圧迫と痛みが和らぎます。
医療機関によって異なりますが、症状が改善する確率(有効率)は80%程度。
ちなみに椎間板ヘルニアの手術には、メスや内視鏡を使って行うものもあります。
メスを使う従来型手術の有効率60%ほどという数字もあるので、レーザー手術は症状の改善率が高いようです。
ただしヘルニアの症状によっては、効果が見込めないこともあります。
レーザーの費用
レーザー治療の費用は病院・クリニックによって違いますが、30〜70万円ほど。
「高い!」と思った人もいるかもしれませんね。レーザー治療は保険適用されず、全額自己負担(自費診療)なので、高額かつ医療機関によって費用に大きな差があるのです。
医療機関のサイトに費用が掲載されているはずなので、事前に確認しましょう。
なお「治療する箇所・数」「入院の有無」「術後にリハビリするか」によっても費用は変わります。
レーザー治療のメリット・デメリット
続いてレーザー治療のメリット・デメリットを解説します。レーザー治療にはメリットだけではなく、デメリットもあります。
メリット
レーザー治療では切開を行いません。小さな針を刺すだけで済むので、傷口が残りにくいのがメリットのひとつです。
切開をしないため、リハビリが必要ないことも。もちろん症状によってはリハビリすすめられるでしょうが、どれだけ体への影響が少ないかがわかっていただけると思います。
治療時間が短く、20〜30分程度で終わるのもメリット。入院をすすめる医療機関もありますが、日帰り治療も可能。仕事など日常生活への復帰も早いです。
デメリット
一方、主なデメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
費用が高額
効果がでないヘルニアもある
医療機関によって効果の差が大きい
メリットとデメリットを把握したうえで「自分のヘルニアにはレーザー手術が有効なのか」を医師としっかり相談するのがいいですね。
まとめ
腰痛(腰椎椎間板ヘルニア)のレーザー治療は、手術による身体への負担が少ない治療法です。
日帰り手術が可能で仕事や日常生活への支障が少ないことは、ヘルニアを発症しやすい「働き盛りの男性」には嬉しいメリットですね。
しかしヘルニアの症状によっては、PLDDでは効果が期待できないことも。
従来型の手術のほうが効果が見込めることもありますし、保存療法が適している可能性もあるでしょう。
レーザー治療にこだわりすぎないことも大切です。