多くの人が耳にしたことがある「ぎっくり腰」と「椎間板ヘルニア」
中には実際にぎっくり腰や椎間板ヘルニアを経験されたことがある人も多いのではないでしょうか?
では、ぎっくり腰と椎間板ヘルニアは一体何が違うのか?
ぎっくり腰と椎間板ヘルニアの両方を経験したことがある人は何となく理解できているかもしれませんが、実際にこのふたつの明確な違いを理解できている人は少ないのではないでしょうか?
今回はそんな、ぎっくり腰と椎間板ヘルニアについての違いや特徴的な症状などをお伝えしていきたいと思います。
ぎっくり腰と椎間板ヘルニアの違いは?
ぎっくり腰と椎間板ヘルニアはどちらも腰付近の痛みを伴う疾患ですが、発生原因が違います。
ぎっくり腰
一般的には重たい荷物を抱えたり、腰を急に捻ったり、曲げ伸ばしをした際に急激な痛みが腰に走ることが特徴的。
しかし、実際には激しい動きをせずとも、ただ立ち上がった瞬間や顔を洗おうとした瞬間などに腰への痛みが走ることもあるため明確な原因を断定することはできません。
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアとは背骨の椎体という骨と骨の間にある椎間板というクッションの役割をしている軟骨がつぶれてしまうことで中の髄核という組織が飛び出して神経を圧迫してしまう疾患。
原因は様々な理由が考えられており、日常生活の姿勢・重たいものを持つ仕事・運動不足など多くの理由が考えられています。
ぎっくり腰を発生したのちに椎間板ヘルニアに移行するケースもあるため十分な注意が必要です。
ぎっくり腰と椎間板ヘルニアはどう症状は違うの?
ぎっくり腰と椎間板ヘルニアでは症状にも違いがあります。
ぎっくり腰
突発的な激痛が走ることが特徴。欧米では「魔女の一撃」とも呼ばれ一瞬のうちに立てなくなるほどの痛みが出てしまうことも。
もちろん個人差はありますが、激しい痛み自体は2~3日で軽減し、1週間もすれば少し痛みは残りますが日常生活を滞りなくおくれるまでには回復することが大半。
椎間板ヘルニア
急激な痛みを伴う場合もありますが、多くは腰の痛みや脚のしびれが徐々に出現し、だんだんと痛みやしびれが強くなっていくことがあります。
ぎっくり腰とは違い、2~3日で症状が緩和することはなく長期にわたり症状が持続されることも。
もし腰の痛みを感じたらどうすれば良い?
腰の痛みを感じたときにとるべき行動は以下のとおり。
- 身体を動かせないほどの激痛の場合は1~2日は自宅で安静にする
- 少し動けるようになれば近所の医療機関や接骨院へ
- 脚にしびれなどが出現している場合は医療機関での検査が必要
ぎっくり腰などで激しい痛みが出現したさいに、無理に身体を動かして医療機関や接骨院に行かれる人もいますが、無理に身体を動かすことで痛みが悪化してしまう場合もあります。
もしご自身で判断がつかない場合は直接連絡をとり、現状を伝えることで来院した方が良いか?自宅で様子をみるのが良いかを指示してくれます。
また、しびれが伴う場合は椎間板ヘルニアの疑いもあるため医療機関での検査を受けることも視野に入れましょう。
まとめ
ぎっくり腰と椎間板ヘルニアの違いは何となくご理解いただけましたか?どちらも同じ腰痛ですが、中身は全く異なります。
この説明だけをみると、一見ぎっくり腰は大した疾患ではないように思えてくるもの。。
しかし、先述したようにぎっくり腰も軽視していると、椎間板ヘルニアに移行する危険性も伴っているため然るべき処置を受けることが大切。
もちろん、日ごろから正しい生活習慣を心掛ければぎっくり腰に遭う確率も下がりますよ。